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機構も価格もまさに規格外!リシャール・ミルの新作クロノを徹底解説


60分と24時間の長時間積算は目盛りを細かくするが、大型のインダイヤルで視認性を確保。ケースサイズ:47.34×38.4㎜ ケースの厚さ:11.68㎜ ケース素材:18KRG ストラップ:ラバー 巻き上げ:自動巻き 搭載キャリバー:Cal.CRMC 1  防水性能:30m 振動数:毎時2 万8800振動 パワーリザーブ:約50時間 ムーブメントのパーツ数:425個 石数:39石 ムーブメントサイズ:31.25×29.10㎜ ムーブメントの厚さ:6.05㎜
価格:2600万円
問:リシャールミルジャパン
TEL:03-5511-1555

巨大なインダイヤルと薄さに 革新性と合理性とが潜む
一目でリシャール・ミルだと分かるトノー型ケースに埋め込まれたスケルトンダイヤルに、3 つの巨大なインダイヤルが浮かぶ。そのうち、右側の上側が60分、下側が24時間積算計。異例の長さを積算させたのには、ちゃんとした理由がある。搭載するのは、自社製初のクロノグラフムーブメントCal.CRMC 1 で、メゾンが好むフライバック機構も備えている。そのクラッチ機構には、近年のクロノグラフが多用する垂直クラッチではなく、スイングピニオンによる水平クラッチを採用。垂直式より薄型化が容易で、事実、Cal.CRMC 1 は、自動巻きクロノグラフとしては異例の厚さ6.05㎜という薄いムーブメントになっている。

革新的なのは、薄さだけではない。クロノグラフを自社開発するにあたり、リシャール・ミルは他社にはない、極めて画期的なダブルスイングピニオン式のクラッチを考案してみせた。一般的なクロノグラフ機構は、秒・分・時を連続する輪列で積算する設計となっている。対してCal.CRMC 1 は、ダブルスイングピニオンを用いることで、秒・分積算計を独立させ、駆動力を直接香箱から伝達する仕組みになっている。結果、クロノグラフ作動中のトルク落ちは大幅に解消された。さらに冒頭で述べたように60分と24時間という長時間を積算させているのは、歯車の回転速度を落とし、香箱への負荷をより減らすためだろう。

またすべての歯車には、側面がカーブした歯型をもつインボリュート歯車を採用している。これにより、かみ合う各歯車は、20度の角度(圧力角)を保ちながら転がるように接触し、最適な回転動作をすると同時に、各軸のブレも抑えているのだ。最新の機械工学で理想とされる歯車によって、Cal.CRMC 1 は優れた駆動効率を実現した。

薄いクロノグラフムーブメントは、時計全体の重心を下げ、装着感を高める。薄さを追求したのにも、理由があるのだ。

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